私が長期優良住宅の認定を受けなかった理由

前回の日記で長期優良住宅の認定を受けなかった理由について、自分なりの考えをまとめます。

まず改めて
長期優良住宅とは
jishin_tsuyoi.png

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するために、大きく分けて以下のような措置が講じられている住宅を指します。

・長期に使用するための構造及び設備を有していること
・居住環境等への配慮を行っていること
・一定面積以上の住戸面積を有していること
・維持保全の期間、方法を定めていること

国の政策で環境負荷等も踏まえ日本の住宅の寿命を延ばす事を目標に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行されて始まった制度のようです。

当然、長期優良住宅の普及の為に税制の優遇等が受けられるようになっています。
以下調べた事をまとめます。

長期優良住宅の認定で受けられる金銭的メリット

・住宅ローン減税(住宅ローン控除)
控除額最大4000万→最大5000万

・固定資産税
住宅に対して減税(1/2) 期間が3年→5年

・登録免許税の減税
住宅の保存登記(0.15%→0.1%)
土地の移転登記(0.3%→0.2%)

・不動産取得控除
控除額が1200万→1300万

・住宅ローン「フラット35」での金利の引き下げを受けられる。

実際に発生する金銭的メリット
前述の五項目をそれぞれ私が購入する土地、建物に当てはめてみました。
前提として住宅、土地の課税標準額について正確な物が分からないので、見積書等を参考として建物を1600万、土地を800万として計算します。

・住宅ローン控除
こちらはローンの額が4000万を下回るので今回のケースではメリットは発生しませんでした。

・固定資産税
2年間長く減税を受けられます。減価償却は無視して1600万。標準税率1.4%とします。
1600(万円)÷2×1.4(%)×2(年)=22.4(万円)

22.4万が得になりました。

・登録免許税の減税
住宅の保存登記(0.15%→0.1%)
1600(万円)×0.15(%)=2.4(万円)
1600(万円)×0.1(%)=1.6(万円)
2.4-1.6=0.8(万円)
0.8万が得になりました。

土地の移転登記(0.3%→0.2%)
800(万円)×0.3(%)=2.4(万円)
800(万円)×0.2(%)=1.6(万円)
2.4-1.6=0.8(万円)
0.8万が得になりました。

・不動産取得控除
控除額1200万→1300万
その差100万円に税率3%をかけると
100(万円)×3(%)=3(万円)
最大で3万円が得になりました。
ここで注意しておきたいのが、実際の課税標準額が1200万円を下回るようであればこの金銭的メリットは無くなるという事です。

・住宅ローン「フラット35」での金利の引き下げを受けられる。
実際にシミュレーションしたわけでは無いのですが、現時点ではフラット35でロックを組むよりも、3年固定金利等で金融機関のキャンペーンに乗ってローンを組んだ方が利息としては少なくなりそうというのが感想です。当然の話ですが、今後金利が大幅に上がるような事が有れば、フラット35でローンを組んでいた方が良かったという事にはなりえます。

・ここまでの得となった金額の合計
22.4+0.8+0.8+3=27(万円)

今回のケースでの得となる金額合計は 27万円でした。

長期優良住宅の認定を受けた場合の費用kouji_yane_syuuri.png

・タマホームで申請をする場合の申請費
申請費9万円がかかります。

・保全にかかる費用について
タマホームでの点検修繕費について一部聞いてきました
防蟻費用15万
シーリング打ち直し50万
水回り15万 等々
その他上記以外にも数年毎に点検、必要に応じて修繕を行うようになります。
タマホームの場合は無償点検期間は10年となるので、10年目以降はタマホームに修繕をお願いして無償点検期間を延長していくか、別途工務店等に依頼をしていく必要がでてきます。

なぜ認定を受けなかったのか

金銭的な理由で言えば、優遇を受けられる金額よりも将来的に保全にかかる費用が上回るようになり、認定を受けない方が良さそうに思えます。少なくとも私のケースでは金銭的メリットはあまり多くありません。ただし、保全については長く住みたければそもそも率先して行っていかなければならない費用なので、これだけでは決め手に欠けました。

ではなぜ最終的に認定を受けない事にしたのかと言うと、先日までの日記にも書いてきましたが申請しない方が着工を早める事ができるという条件がタマホームより提示されていたからです。

通常の予定では3月の引き渡しとなっていましたが、今回認定を受けない事で12月末には引き渡しというスケジュールに変更となりました。

これは当初打ち合わせをした際、早くに住めるのであれば早く住みたいなんて意見を伝えていた事もあり、提案をしていただけた事になったのだと思います。

ただこれも偶然タマホーム側の工事の手が空きそうという事になり、空いた所にねじ込んでもらう事が出来ただけであり運が良かったのだと思います。

長期優良住宅の認定を受けるかどうか悩んでいる方へ

ここからは私の感想、意見として長期優良住宅の認定を受けるべきかどうかについて少し語ります。

私と同じように長期優良住宅の認定を受けるかどうか悩んでいるのであれば、認定を受けた方が間違いはないと思います。

認定を受ける受けないに関わらず、住宅の保全措置は取るべきですし、認定を受ければ計画書に基づいて点検、補修を行っていく事ができるので、確実に自分自身が長く住む事も出来るし、子の代に引き継いでいく事が出来ますから。

また予想の範囲を越えませんが、将来的に認定を受けた住宅と受けていない住宅では売りに出した時、もしかしたら買い手の付きやすさが変わってくるかもしれないです。

私の場合は保守点検はを最低限行えば問題なく住めるだろうと判断した所もあります。担当さんの個人的な見解ではあるとは思いますが、シーリングさえしっかりとやれば問題なく長く住めるだろうとも聞きました。防蟻についても基礎に使用する木材もヒノキであったり、環境も整えるのでシロアリは住み着きにくい建物になっているとの事なので、少し防蟻の点検頻度は下げても問題はなさそうと判断しました。ただ絶対シロアリが来ないわけでは無いと思いますので、やらなくて良い訳ではないですが。

あとは私と同様に金額の比較をしてみて、自身の収入、ローン返済額等、収支を考えたうえで問題無く保守点検費用を確保できるかどうかも大事だと思います。私はこの点も少し不安があり、前述の通り最低限の保守点検としようと考えています。

以上、私が長期優良住宅の認定を受けなかった理由でした。

猫200901.jpg

ではまた。

スポンサーリンク
スクエア広告
スクエア広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スクエア広告